リリイ・シュシュのすべて
2001年(日本)
監督/岩井俊二
脚本/岩井俊二
撮影/篠田昇
音楽/小林武史
出演/市原隼人、忍成修吾、蒼井優、伊藤歩、勝地涼、五十畑迅人、郭智博、田中丈資、土倉有貴、南イサム、吉岡麻由子、細山田隆人、田中要次、大沢たかお、稲森いずみ、市川実和子、杉本哲太
映画リリイ・シュシュのすべてのあらすじ
岩井監督「遺作を選べたら、これにしたい」―――
ある地方都市。
中学2年生の雄一は、校内でイジメを受けている。そんな彼の唯一の救いはカリスマ的女性シンガー「リリィ・シュシュ」の歌だけだった。
彼は「リリィ・シュシュ」のファンサイトを立ち上げ、そこで声にできない叫びを吐露する日々が続く。
いつしかそのサイトで一人の人物と心を通わせるのだが・・・
映画リリイ・シュシュのすべての感想 … 4/5点
久しぶりに岩井俊二監督が遺作にしたいと公言している映画「リリィ・シュシュのすべて」を鑑賞してみました。
間違いなく傑作ではないでしょうか。
リアリティなんて言葉が相応しいのかは分かりませんが、胸に突き刺さる痛みは中学生の頃に味わったことがあるような気がしました。
この「痛み」は、言葉にしてしまうと単純ですが、この映画が放つ「痛み」は多分洋画では作れないと思いますし、僕の知る他の邦画にもない唯一無二の「痛み」です。
涙の零れない、泣いて解決することのできない「痛み」がこの映画にはあり、何となく解決策を探すことを放棄したまま大人になってしまったような憂鬱と、不思議ですが、懐かしさに似た優しい余韻も少しだけ残りました。
友達の変わって行く様、抵抗できない無力さ、答えを探したり流されたり、傷ついたり傷つけてしまったり。
そんな日々に、好きなアーティストの曲のワンフレーズで救われたと感じた時、僕も田園で目を閉じているような、その音楽だけになっていた瞬間があったような気がします。
5点にしなかったのは、僕に取ってはまだまだ「痛み」の強すぎる映画だからかも知れません。
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