花とアリス
2004年(日本)
監督/岩井俊二
脚本/岩井俊二
撮影/角田真一
美術/種田陽平
音楽/岩井俊二
出演/蒼井優、鈴木杏、郭智博、相田翔子、阿部寛、平泉成、木村多江、坂本真、大沢たかお、広末涼子、ふせえり、ルー大柴、アジャ・コング、叶美香、伊藤歩、中野裕之、虻川美穂子、梶原善、テリー伊藤、大森南朋、松尾れい子
映画賞/第14回日本映画プロフェッショナル大賞主演女優賞(蒼井優)
映画花とアリスのあらすじ
―――君、だれ?
中学卒業を控えた荒井花(ハナ)と有栖川徹子(アリス)の2人は同じバレエ教室に通う親友。
ハナは通学電車の中で見かけた高校生の宮本に密かに恋をしていた。
やがてハナとアリスは宮本と同じ高校へ進学し、ハナは憧れの宮本と同じ落研に入部する。
明くる日、宮本が歩きながら落語の本を読んでいると、熱中するあまりシャッターに頭をぶつけ転倒してしまう。後をつけていたハナは慌てて駆け寄り、意識朦朧とする宮本に、自分が恋人だと信じ込ませようとする・・・
映画花とアリスの感想(※ネタばれ注意!)… 5/5点
先日の映画「フラガール」の鑑賞から、どうも気になっていた映画「花とアリス」を久しぶりに鑑賞してみました。
この映画、物語に派手さはないものの、飽きのこない良さがあるのではないでしょうか。久しぶりに鑑賞した今回もとても楽しめました。
ハナ役の鈴木杏も好演でしたが、アリス役の蒼井優の演技は、未見の方は必見かも知れません。親友への顔、肉親への顔、社会への顔と使い分ける姿に、自然な雰囲気と個性を兼ね揃えた魅力を感じました。
女子高生が主役の物語ですが、男の僕でも親友の大切さや影の努力が実を結ぶ清々しさなどをクスクス笑いながら感じられる好きな映画です。
僕はこの映画で特に好きなエピソードが2つあります。1つはハートのエースのエピソードです。
宮本がアリスに渡したハートのエースは、アリスの記憶だけのものになりかけていて、それが手品のように現実として戻ってくる。
実際には中々有り得ないエピソードかも知れませんが、絶対無い!とも言い切れないような切ない奇跡が胸に沁みます。
『良かった頃、楽しかった過去を他の人にも憶えていて欲しい・・・』
そんな繊細な感情が伝わり、僕の中で埋もれてしまっている何かを思い出しそうになる好きなエピソードです。
また、人気の少ない海の砂浜は、アリスの心を投影しているようにも思え、味わい深い好きなシーンです。
もう1つは、やはりバレエのエピソードです。
バレエが美しい踊りだと知ったのは、この映画からでした。
終盤のバレエを踊るアリスは、変身とも言えるくらい一際輝き、監督の撮り方も素晴らしかったからだと思うのですが、バレエに対して鈍感だった僕にも美しいものだと気付かせてくれました。
ハナと戯れている普段のアリスと比べると、まるで違う生き物と言うか・・・
どしゃぶりの雨の中でカッパを着て変な舞いをしていたアリスと、最後の美しいバレエを踊るアリスがオーバラップし、アリスの心中を思うと、アヒルの子が白鳥に変身するような、先に光を感じさせる好きなシーンです。
しかし、それはそれとして「パンチラ」を期待し瞬きも忘れていたような気もするので・・・好きなシーンの理由は、美しさだけではないのかも知れません。
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